1.コミュニケーションを支えるテクノロジー
筑波技術大学 若月大輔先生
「ウェブベース文字通訳システムcaptiOnline〜聴覚障害者の情報保障について考える〜」
captiOnline(キャプションライン)は、ウェブブラウザ上で文字通訳を行うことができる情報保障システムです。新型コロナウイルス感染症対策のためオンラインでの会議や授業が広く行われるようになった今日、支援者と利用者が同じ空間に集って行うものであった情報保障の形も変化を迫られました。パソコンやスマートフォンなどウェブページを閲覧できる環境があれば、自宅などの遠隔で情報保障を行うことができるcaptiOnlineは、新しい情報支援の手段として注目を集めています。今回は開発者である若月先生をお呼びして、captiOnlineの研究開発についてお話いただきます。
筑波技術大学 鈴木拓弥先生 「情報保障の余白」
聴覚障害者を対象としたパソコン操作の授業では、その操作と説明を同時に教示することが困難でした。鈴木先生は、そのようなニーズに答えるため、コンピューター操作を視覚的に教示できるSZKIT(SynchroniZed Key points Indication Tool)や、さらに触覚情報を通して教示できるSZCAT(SynchroniZed Click Action Transmitter)といった教育支援ツールソフトウェアの開発に従事されています。また、会議や普段の会話での情報取得に役立つ、リアルタイム文字変換ツールUniTalkerの開発もされています。今回は、「情報保障の余白」というテーマのもと、それらの研究についてお話しいただきます。さらに!今まさに開発中のMRを使った最新技術についてもご紹介していただきます。
2.科学技術の導入と現状
つくば市立竹園東小学校 難聴学級 教諭 奥沢忍先生
「通常学級で学ぶ難聴児への情報保障支援」
通常学校の難聴学級を担任する奥沢先生は、UDトーク(音声認識アプリ)などの支援システムを通常学級の授業に導入する試みを行っています。システムの導入を通して、聞こえにくい児童が教室で聞こえる児童と一緒に笑い発言できる、学級参加の保障を目指すと同時に、教壇に立つ教員や周囲の聞こえる児童の認識・行動の変容についても研究されています。聞こえにくい児童と聞こえる児童による共生社会を目指す取り組みや課題、展望をお話しいただきます。
3.体験
開発されたテクノロジーを実際に使いながら交流しましょう!